会員の便り No.26
(2012.1.26掲載)
  
 親鸞聖人750回大遠忌 御正当皆勤の記 
賛助会員(先輩講師) 田中 頼子   


 昨年4月から厳修されていた親鸞聖人七百五十回大遠忌も1月16日に御満座を迎えました。

 大遠忌法要を35座以上出勤された人に御門主から贈られた記念の輪袈裟を着けて

 1月9日から16日までの御正当法要に、同窓生の高橋君子さんと一緒に、全座出勤しました。皆勤賞として、御門主が4月から1月までの法要で使用された華葩を、額装したものを頂戴しました(下に写真を掲載)。御門主の華葩は先端に金が、新門様の華葩には銀がついています。4月からの法要で使われた華葩は月ごとに模様が違っています。
 1月9日は、逮夜法要から始まりますので、午前中に御影堂の成人式に行ってみたら、偶然、ボランティアでよく行っている津波に襲われた仙台の専能寺の前住様ご夫妻にお会いし、再会を喜び合いました。前坊守さんと長い時間お話しました。その直後に、25人で来ていた実家の佐賀願正寺の団参一行とも会うことができました。
 9日の午後2時からの逮夜法要は、大師影供作法が御影堂でつとまり、御正当法要が始まりました。法要のあと、御門主の改悔批判を拝聴しました。
 10日からのお晨朝は、出勤の列衆は朝5時から受け付けですから、4時起きで支度し、まだ暗くて星が出ている道を急いで、受け付けていただきました。
 午前6時からの晨朝法要は、10日から15日まで阿弥陀堂で呉音の阿弥陀経、御影堂で往生礼讃がつとまりました。16日は漢音の阿弥陀経、御正忌の16日の晨朝にだけつとまる正信偈真譜でした。
 さすが本山で、往生礼讃の調声がすばらしく、おつとめがさくさくと進みました。
 阿弥陀堂も御影堂も寒かったです。誰かが阿弥陀堂はチルド室、御影堂は冷凍室と言っていましたが、本当にそのように感じました。背中などにホッカイロをペタペタ張って出勤しました。
 午前10時からの日中法要は、10日から12日までは、宗祖讃仰作法第一種、13日から15日までは宗祖讃仰作法第三種(音楽法要)、16日は報恩講作法と御消息発布式がありました。報恩講作法は2時間かかり、正座の足がしびれきってしまいました。
 午後2時からの逮夜法要は、10日と11日は宗祖讃仰作法第一種、12日は浄土法事讃作法、13日と14日は宗祖讃仰作法第三種、14日には新門様の御俗姓拝読があり、15日は広文類作法、引き続き御門主の御親教がありました。
 実家の佐賀願正寺では1月12日から16日まで、御正忌報恩講がつとまるので、私が本山で皆勤するのは、今回が最初で最後になるでしょう。でも、良い経験になりました。
 4月9日から始まった大法要に、一座も休まず皆勤した大阪の永井慶子さんとも友達になりました。
 永井さんは、御正当のお晨朝に出勤するために、自宅が大阪でも和歌山に近いところなので、朝3時に家を出ると言っていました。全座皆勤なんて、本当にすごいことです。記念に御門主から五条袈裟をいただいておられました。
 4月2日に仙台入りしてから18日まで、私は仙台の被災地でボランティアをしており、5月17日の世界仏婦大会に向けての5月16日の女性僧侶中心の出勤は予定していましたが、全座出勤など、思いも寄らなかったです。
 大遠忌の本山出勤で、全国からの多くの方と知り合い、とても充実した時間を持つことができ、本当にありがたいことでした。

 五十年に一度の大遠忌の御勝縁に、ご本山で出勤する機会にめぐまれて、本当にありがたいことだったと思っています。
                                                                           

           親鸞聖人七百五十回大遠忌法要御正当皆勤賞